盛岡市医師会
平成23年度事業計画


 国民の多くが期待した政権交代から1年6カ月余りが過ぎ、当初の期待感がしだいに失望感に変わりつつある。今回の政権交代が、本格的な二大政党時代の幕開けかと思われたが、わが国での二大政党時代はまだまだ機が熟していないことが明白となった。それでは、われわれ医療界は、今後どの政党を支持し、医療・福祉政策を託したらよいのか悩みが尽きない。当分の間は、その場しのぎの政策に翻弄されることを覚悟しなければならず、医療現場において、国民の生の声に接する機会の多いわれわれ医療従事者が、国民の声を国政に反映させるよう、いろいろな機会を捉えて訴えて行かなければならない。また、医療・福祉政策に未熟な国政の穴埋めを、われわれが地方自治体等に直接請願して行かなければならない事態も想定されるであろう。国の政策には危機感をもって注視しなければならない。
 盛岡市医師会は、住民の保健・医療・福祉の向上のため、病院勤務医・開業医が一丸となって各種の事業に積極的に取り組んで行く所存である。特にも、盛岡地区の医療崩壊防止のために円滑な二次救急医療の維持が重要である。そのためには、初期救急は開業医、二次救急は病院勤務医という役割分担を明確にし、さらに、二次救急の大部分を担い負担の大きいA群病院の役割の一部をB群病院が担うような体制作りを急がなければならない。その他、医療連携パスを積極的に利用し、病病・病診・診診連携を緊密にしなければならない。さらに医療と福祉の連携も、もっと緊密なものにしなければならない。地域医療部では、高齢者介護施設の入所者が救急医療などで医療機関を受診する際、各施設共通で基本的医療情報が直ちに確認できる紹介状を考案中である。
 次に、看護学院の経営健全化のためには、向学心旺盛な優秀な学生を多数確保することが必須である。入学したくても経済的に学業困難な学生のための育英資金を創設したい。盛岡市からの助成が決まった資金を核に、盛岡市医師会独自の修学資金制度が創設され、岩手県の看護師不足に寄与できれば幸いである。
 次に、公益法人改革により、平成25年11月までに盛岡市医師会も公益社団法人か一般社団法人かの選択をし、認可を受けなければならない。段取りから考えると、今年度がその決断すべき年である。慎重に検討した上で総会において最終決断を下して戴く予定である。
 その他、子どもたちの『メディア漬けと心の問題』対策や、毎年自殺率の高い本県の『自殺』への盛岡に適した対応策の検討など重要課題が山積しており、多事多難な時代ではあるが、盛岡市医師会が盛岡市民の強力な応援団であるとの自覚を持って、各種事業の推進に取り組んで行きたい。

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